60・70年代を代表するミュージシャンでアーバンソウルの申し子 Marvin Gaye(マーヴィン・ゲイ)を紹介していきます!
プロフィール
- 本名: Marvin Pentz Gay, Jr.
- 出身:アメリカ合衆国 ワシントンD.C.
- 生年月日:1939年4月2日
- 略歴:幼少期から父親の教会で聖歌隊として歌い始め、8歳で弟とゴスペル・デュオを結成する。
ジュニアハイスクールの合唱部で歌のスターとなるほどの腕前であった。
歌と並行してオルガンやドラム等の楽器を独学で習得し始め、ハイスクールでは、オーケストラでピアノとドラムを担当するようになる。
ハイスクール退学後は音楽の道を志すが、厳格な父親によって強制的に軍隊入りさせられてしまう。しかし、軍隊での生活に嫌気が差し精神疾患を装った結果、1年足らずで除隊されることになった。
除隊後はハイスクール時代の友人とThe Marquees(マーキーズ)なるヴォーカル・カルテットを結成し、本格的な音楽活動を開始した。
1960年、グループの解散後デトロイトに移り新たに活動をスタートさせる。Motown Records(モータウンレコード)のBerry Gordy(ベリーゴーディー)社長宅で披露したライブにゴーディー氏が感銘し、その後モータウンレコードの子会社Tamla(タムラ)と契約。
ファーストシングルを発売する前に名前のスペルに“e”を足しGayeと改めた。これは尊敬するシンガー Sam Cooke(サム・クック)にあやかったものである。
1961年、ゴーディー氏の妹アンナと急速に恋に落ち結婚。
1967年にTammi Terrell(タミー・テレル)とのデュエット曲「Ain’t No Mountain High Enough」がヒットし、以後ともにパフォーマンスをすることに。
しかし、1970年早々、テレルは脳腫瘍により24歳という若さで亡くなってしまう。その後、ゲイは活動休止期間を経て新たな音楽を開拓し始める。
1971年には史上最高のソウルアルバムと名高い『What’s Going on』をリリース。
1973年ころから妻のアンナとの離婚問題が発生。しばらくして正式に離婚したが、ゴーディー氏との確執などもあり、薬物中毒に陥ってしまう。
1982年にはヒット・シングル「Sexual Healing」を収録したアルバム『Midnight Love』を発表し、1983年にはNBAのオールスター・ゲームで国家を歌うという大役を務めた。
しかし、1984年の45歳の誕生日の前日、激しい口論の末、父親に射殺されるという悲劇的な最後を遂げた。その死以後も、アーバン・ソウルの申し子として変わらずリスペクトされ続けている。
参考:BIOGRAPHY/HMV&Online(プロフィール)/Wikipedia
“Prince of Soul”と称されるMarvin Gayeですが、音楽活動の成功の裏で度々厳しい境遇に立たされていたようです。
また、彼はもともとはライブでメインのパフォーマンスを行うことが好きな方ではなかったようで、1960年デトロイトに移り新たに活動をスタートさせてからはドラマーとして活躍していたようです。
ソロ活動になってからの最初のヒットは1962年リリースの「Hitch Hike」でした。
今なお60・70年代を代表するミュージシャンとして認知されアーバンソウルの申し子として支持されるMarvin Gayeの魅力や楽曲について次項から紹介したいと思います。
Marvin Gayeの特徴・魅力
Marvin Gayeは繊細で素直な性格だったといいます。
その性格は歌や作品に時に色濃く表れることがあります。
真っ直ぐな愛を歌ったり、デリケートな戦争のテーマを歌にしたり、プライベートなことを包み隠さず表現することもありました。
歌声は芯のある力強い声であると同時にセクシーで優しさをも感じさせてくれます。
今でも数多くのミュージシャンがMarvin Gayeを敬い、魂を受け継いでいます。
「Ain’t No Mountain High Enough」をはじめとする多くの楽曲のカバーやMarvin Gayeのその名がタイトルや歌詞に入っている楽曲があることに彼の存在の大きさを垣間見ることがあるでしょう。
Marvin Gayeの代表曲
数ある楽曲の中から厳選した5曲を代表曲として紹介します!
Ain’t No Mountain High Enough (with Tammi Terrell)
1967年リリース
Diana Ross(ダイアナ・ロス)をはじめとする多くのカバーが存在することからもMarvin Gayeの楽曲で最も有名な楽曲の一つかもしれません。
Tammi Terrell(タミー・テレル)とのデュエット曲で、テイストの違う二人の声のハーモニーが逸品です!
楽曲のサウンドも素晴らしく心地よいです。
ベースが楽曲通してメロディックに動いているのは特徴的です。
聴いていて飽きが来ないですね。
I Heard It Through The Grapevine
1968年リリース
邦題「悲しいうわさ」としても知られている楽曲でMarvin Gaye最大のヒット曲でもあります。
ミディアムの心地よいテンポに各楽器が変わるがわるカウンターメロディーを奏でています。ジャム感が漂うこの楽曲は聴けばきくほど引き込まれていきます!
コーラスやストリングスなどのサウンドの感じは時代が香るアレンジだなと個人的に感じます。
What’s Going On
1971年リリース
「愛のゆくえ」という邦題があり穏やかで優しいサウンドの楽曲ですが、実はベトナム戦争に対し反戦の想いをかいた楽曲です。
歌詞の中に戦争に関する記述が確かに見受けられます。
しかし、一方で彼の生い立ちになぞられた内容でもあるような気がします。
特に父に呼び掛けるフレーズは実の父に向けられたものではないでしょうか。
是非、歌詞もチェックしてみて下さい。
楽曲としては歌はもちろんベースもコーラスもどれも心地よいサウンドですね。
それでいて切なさが漂うのはこの楽曲の特徴かもしれません。
Mercy Mercy Me (The Ecology)
1971年リリース
副題に「The Ecology」という言葉が使われているとおり、環境問題をテーマにした楽曲です。
歌とピアノ、さらにエレキギターのサウンドが優しく重なり合っていますね。
それとは対照に間奏のサックスソロが力強く鳴っておりこの楽曲のスパイスになっていると思います。
Sexual Healing
1982年リリース
Marvin Gayeの生前最後のヒット作品かもしれません。
紹介した前4曲とはまた一つテイストの異なる楽曲です。
ドラムマシンで奏でたようなビートに囁き声を乗せ、その後歌のアドリブを入れるという特徴的な始まり方をしています。
アーバンな雰囲気が漂うサウンドにMarvin Gayeのセクシーな歌声とコーラスでのエレキギターのメロディックな音のラインが映える名曲です!
以上、Marvin Gayeの紹介でした!
今後、Marvin Gayeの楽曲についてもう少し詳しく掘り下げて分析したものを記事にしていく予定です。楽曲の素晴らしい点や聴きどころを紹介していくので、こちらも合わせてチェックしてみて下さい!
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